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小暮式1分間ゴルフ
【小暮式1分間ゴルフ】, ゴルフ用語

PFGAのゴルフルール講座②〜木の上に乗ったボール〜

2017年1月19日


ゴルファーの皆さん、
こんにちは。藤原慶昌です。

国内男子ツアー長音記号2
カシオワールドオープン終了
シード権争いメラメラ今年もドラマがありましたね

そんな同大会の初日、小平智選手が18番のロングホールで‘ミラクルパーセーブ’を果たしました

この小平選手のミラクルパーの経緯を振り返ってみましょう。

18番ホール長音記号2
ティーショットをフェアウェイに運び、そこから3Wで2オンを狙った小平選手のボールは大きく右に流れ、グリーン右25yほど手前にあるヤシの木に直撃。ボールは葉の部分に埋まり落ちてきませんでした。

そこから競技委員、大会関係者も加わり、脚立も持ち出すボールの大捜索です。
なんとかボールを見つけ出し、小平選手は‘アンプレヤブル’の処置を適用し、1罰打を課して、4打目をピン横60cmにピタリ。見事にパーセーブを果たしましたDASH!

今回のルール講座は、
“ボールが木の上に乗ってしまった場合”
の処置について、学んでいきたいと思います。

では木に乗ってしまったボールの適切な処置を順をおって考察しましょう。

処置の仕方は何パターンかに分かれます
一つずつ見ていきます。

◇木に乗ったボールを確認出来た場合
Case①そのまま打つ
打てるのであれば……
木に登って打つ、または目線の高さくらいにあるボールを打つ、とにかくそのまま打てる状況であれば、無罰で打つ事が出来ます。
※処置の際の注意点は?
打つ前にボールは絶対に動かさない事です。
もし打つ前にボールを動かしてしまうと1打罰を付加し、ボールを元あった位置にリプレースしてプレーし直さなければならないので要注意です。(規則18-2)

Case②アンプレヤブルの処置を適用する
ボール確認出来たが打てない……
アンプレヤブルの処置を適用します。
1.アンプレヤブルの宣言をし、1罰打を付加します。
2.確認したボールの真下の位置(A地点)を決定します。
ここからアンプレヤブルの選択肢は3つあります。
a.元の位置から打ち直し(初めの球を最後にプレーした所のできるだけ近くでプレー)。
b.ホールとA地点を結んだ後方線上にドロップ。
c.A地点から2クラブレングス以内で、ホールに近づかない所にドロップ。

◇木に乗ったボールを確認出来ない場合
Case③事前のアンプレヤブル宣言の後、同処置を適用する
見えているが確認出来ない……
‘もしあのボールが私のものであればアンプレヤブルにします’と宣言した上で、木を揺する、クラブで突っつくなりしてボールを落とす、または手にとってボールを確認します。
そのボールがプレーヤーのものと判明したら、アンプレヤブルが成立し、処置を適用します。
※処置の際の注意点は?
やはり事前のアンプレヤブル宣言を必ず行う事です。
同宣言なしにボールを木の下に落とした場合はボールを動かしてしまった事に対する1罰打(規則18-2)が、アンプレヤブルの処置に対する罰打とは別に科されてしまいますので要注意です。

Case④紛失球
ボールが見つからない、確認出来ない……
どうしても自分のボールである確認が出来ない、または捜索したが見つからなかった(探し始めてから5分以内)場合は、残念ながら木に乗ったボールは‘紛失球’とみなし、ストロークと距離に基づく処置、即ち、1罰打のもと、元の位置から打ち直しとなります。(規則27-1)

以上がボールが木の上に乗ってしまった場合、4つの処置法です。

さて話は戻り、カシオワールドオープンの小平選手の状況ですが、上記の4つの処置法から考察すると、
小平選手が選択した処置はCase③でした。

まず高いヤシの木に入ったであろうボールはその場では確認が取れず。
さらにそこから、
‘仮にボールの確認が取れたとしても、そのまま打つ事は出来ないだろう’
と判断。
事前のアンプレヤブル宣言をし、同伴者、競技委員等も交えての大捜索となりました。
事前のアンプレヤブル宣言さえしておけば、誰がどんな形でボールに触れようとも罰打はアンプレヤブルの処置による1打のみで済みます。

やはりルールをしっかりと把握していないと実践出来ない状況判断です。
Professionalとして当たり前の事ではありますが、それでも小平選手の処置はクレバーだったと思います。

ボールが木の上に乗ってしまった際には、
‘確認もせずに安易にボールを動かす’ような事が絶対にないように最善の注意を払い、上記の4つの処置法からベストな選択肢をチョイスしましょう!!

ルールはプレイヤー全員に平等です。

ルールをしっかりと理解して的確な判断をし、ミスを最小限に食い止めていきたいですねニコニコ

………………規則要旨……………

◯ゴルフ規則18 止まっている球が動かされた場合
18-2 プレイヤーやパートナー、またはそのキャディや携帯品により
規則によって認められる場合を除き、プレイヤーの球がインプレーの場合で次のときは、プレイヤーは1打の罰を受ける。
(ⅰ)プレイヤーかパートナー、またはそのどちらかのキャディが次のことをしたとき。
•球を拾え上げたり動かしたとき。
•故意に球に触れたとき(アドレスの際にクラブが球に触れたときを除く)。
•球の動く原因となることをしたとき。
〜以下省略

◯ゴルフ規則27 紛失球やアウトオブバウンズの球;暫定球
27-1 ストロークと距離;アウトオブバウンズの球;5分以内に見つからない球
27-1 a ストロークと距離に基づく処置
いかなるときでも、プレイヤーは1打の罰のもとに、初めの球を最後にプレーした所のできるだけ近くで球をプレー(ストロークと距離の罰に基づく処置)する事ができる(規則20-5参照)。
〜文中省略
27-1 c 5分以内に見つからない球
プレイヤーのサイドやそのキャディが球を探し始めてから5分以内に、球が見つからないか、またプレイヤーが自分の球である事を確認できなかった結果として球が紛失となった場合、プレイヤーは初めの球を最後にプレーしたできるだけ近くで、1打の罰のもと、球をプレーしなければならない(規則20-5参照)。

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