小暮式1分間ゴルフ

PFGAのゴルフルール講座⑥〜バンカー内のアンプレヤブル〜

ゴルファーの皆さん、
こんにちは。藤原慶昌です。

さて、前回のルール講座では、
PFGAジュニアレッスン会のコースラウンド中に、ジュニアゴルファーR君の打った球が‘バンカー内に潜り込み消えてしまったケース’を題材に、
バンカー内での球の捜索・確認処置について(PFGAのゴルフルール講座⑤〜球の捜索と確認〜)学んでいきました。

今回はその続編です。
捜索・確認処置をしたR君の球を、ここからどのようにして打つか?
について考察していきたいと思います。

では行きましょう。

まず一番シンプルな方法は、
そのまま打つ
ことです。
もちろん無罰ですし、そのまま打つ事が出来れば一番良いですね。

ただR君の球は、
砂に完全に埋もれてしまう程、深く潜った状態です。
バンカーからの脱出は困難。空振りもあり得るほどにハードなシチュエーションだと言えます。

となると適切な処置は?

アンプレヤブル

です。

アンプレヤブルとは?
球がウォーターハザード内にある事を除いた、コース上全てのエリアでプレーヤーが受ける事ができる救済処置です。
プレーヤーはアンプレヤブルを宣言した場合、規則に基づき、1打の罰を加えて救済処置を受ける事ができます。(規則28)

アンプレヤブルの処置は3つの選択肢があります。
ご存知の方もおさらいしましょう。

a.規則27-1に規定するストロークと距離に基づく処置を取り、初めの球を最後にプレーした所のできるだけ近くで球をプレーする(規則20-5)
b.ホールと球があった箇所を結んだ線上で、その箇所よりも後方に、球をドロップ。この場合には、球があった箇所より、後方であればいくら離れても距離に制限はない。
c.その球のあった箇所から2クラブレングス以内で、しかもホールに近づかない所に球をドロップ。

a.打ち直し
b.ホールと球を結んだ後方線上にドロップ
c.2クラブレングス以内にドロップ

以上3つです。

*ではバンカー内でのアンプレヤブル処置はどうでしょうか?
基本的には前述の3つの処置と同じ方法です。
3つの中から選択します。
但し、b.c.の処置を選択した場合、
球はバンカー内にドロップしなければなりません。

*アンプレヤブルの宣言
実は、アンプレヤブルの処置の前に同処置の宣言をしなくても、現在のゴルフ規則において、規則上の罰はありません。
ただ宣言がなければ、インプレーの球を動かしているのではないか?等、、誤解を招く恐れもあります。
やはり出来ることなら、同処置の前にその旨をマーカーや同伴競技者に伝えてからドロップするべきですね。

以上がバンカー内におけるアンプレヤブルの処置と留意点です。

ではR君の実際の処置を見ていきましょう。

確認した球は、やはり打てないと判断しアンプレヤブルを宣言。
マーカーのジュニアゴルファー立ち会いのもと、アンプレヤブルの処置cを選択しました。
球のあった箇所にマークをし、そこから2クラブレングス以内にドロップ。
1打罰を加えて、そこからプレーを再開しました。

以上、バンカー内に潜り込み消えた球の処置についてでした。

今回のようなレアなケースは、度々起こる事ではないかもしれませんが、規則を理解し、冷静に状況を読み取り、その時ベストとなる適切な対応をしていきたいですね。

………………規則要旨………………

◯規則28 アンプレヤブルの球
球がウォーターハザード内にあるときを除いて、プレーヤーは、コース上のどこででも、自分の球をアンプレヤブルとみなすことができる。プレーヤーは自分の球がアンプレヤブルであるかどうかを決めることのできる唯一の人である。
自分の球をアンプレヤブルとみなした場合、プレーヤーは1打の罰のもとに次の中から1つを選んで処置しなければならない。

a.規則27-1に規定するストロークと距離に基づく処置をとり、初めの球を最後にプレーした所のできるだけ近くで球をプレーする(規則20-5参照)。
b.ホールと球があった箇所を結んだ線上で、その箇所よりも後方に、球をドロップ。この場合には、球があった箇所より、後方であればいくら離れても距離に制限はない。
c.その球のあった箇所から2クラブレングス以内で、しかもホールに近づかない所に球をドロップ。
アンプレヤブルの球がバンカー内にある場合、プレーヤーは前記のa、b、cにより処置することができ、プレーヤーがb、cの処置を選んだときは、球はバンカー内にドロップしなければならない。
規則28に基づいて処置する場合、球は拾い上げてふくことができるし、別の球に取り替えることもできる。

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