スコアカードから見る上達法!
今回のテーマは、スコアカードから見る、上達法です。
普段何気なくつけているスコアカード、実は多くを物語っています。
この数字のなかにある事実を紐解き、解決すれば、何方でもゲーム内容が変化していきます。
さっそく進めていきましょう。
【設問】
1.スコアカード記入の際、パット数も書くようにしている(はい・いいえ)
2.スコアカード記入の際、OBや1ペナの使用クラブも記載している(はい・いいえ)
3.スコアカード記入の際、ショット内容(SW、60ヤード、短い)を記載。(はい・いいえ)
4.スコアカードから考察して、ペナルティーが10打以上ある(はい・いいえ)
5.ペナルティーの大半は、ティーショットにある(はい・いいえ)
6.ペナルティーの大半は、セカンドショット以降にある(はい・いいえ)
7.100ヤード以内で4回以上打つホールが4つ以上ある(はい・いえ)
8.スリーパットが4回以上ある(はい・いいえ)
9.バンカーから2回以上打つ場合が複数回ある(はい・いいえ)
10.スコアカード3枚を見比べて、必ずスタートが悪いことに気が付く(はい・いいえ)
【解答】
1.はい。パット数を見る事は、ショット比率を分析する事に役立ちます。
2.はい。クラブ使用と傾向が理解でき、対策を打てます。
3.はい。ショット内容から、練習課題が見えてきます。
4.はい。これを知り、対策を練り、10打スコアを縮めることができます。
5.はい。14回しか打たない1Wスコアが20回だとすると、治す必要があります。
6.はい。地面から打つセカンドが苦手だとすると、スイング軸を保つ必要があります。
7.はい。3打目から4回以上かかる、つまり+2が多い事を意味しています。
8.はい。36パット+4=40、40回以上パターでスコアをたたき出している模様です。
9.はい。3打目がバンカーとした場合、絶対に1回で出ないとボギーは取れません。
10.はい。スコアには傾向が現れます。ここを改善することが、一番の近道と言えます。
【解説】
<パット数は、その成否を見るだけでなく、ショット比率を明らかにします>
72回でラウンドされる方にとって、パット数28を目安と仮定しましょう。この場合、全ショットにおけるパット数比率は38パーセントです。ではパット数40回、全スコア120回の場合は、パット数比率は33パーセントとなります。上級者にとって、パットは重要性を増す一方、120回前後のプレーヤーにとっては、ショットの成否の重要度が高いと言えます。スコアを縮めるには、それぞれの立場に置いて、課題を克服していく必要があります。
<ペナルティーが出てしまう使用クラブは、最重要課題です>
全てのクラブを沢山練習する事が理想です。けれども、時間のない方や効率的にゲームを進める上では、ミスの傾向を知る事が上達の近道と言えます。同じクラブ、同じ状況、同じミスを繰り返している事があるとしたら、これほど治しやすいことはありません。使用クラブを変えるか、立ち位置を変えるか、工夫をしていきましょう。
<使用クラブ、距離、内容は、上策です>
フィーリングに頼るのは下策、統計を基に、落ちりやすい内容を回避することが上策となります。例えば、SWで60ヤードを狙った場合、必ずショートしやすいとします。
次に同じ状況に遭遇した場合、2つの方法があります。同じ振り幅で、ボールを1個中よりに移動させ、ロフトを立ててスイングする場合と、振り幅を大きくしてボールポジションを同じ位置でスイングする場合があります。コースではこのように修正を行い、練習場ではインパクトロフトが開きやすい原因(軸の右倒れ、オープンフェース、右手の早期のリリース)を修正していきます。
<ペナルティーの数だけ、スコアが直ぐに改善される余地があります>
ゴルフを始めた当初は、ペナルティーが多く、スコアが驚きの200回に及ぶ方もおります。このような状況を一生継続するほど、本人も同伴者も、忍耐力や時間、体力も持ち合わせておりません(笑)。ペナルティーは、必ず減らす事が出来ます。
状況、使用クラブ、ミスの傾向をつかみ、修正していきましょう。
<1W、右へのミス>
アベレージゴルファーの大半が、右へのミスに悩まされています。ここを修正することが出来ると、ゲーム内容がガラッと変わります。大切なのは、その方法と考え方です。オープンフェースは、右にまっすぐ飛ぶにすぎません。これだけでは、スライスの原因になりません。スライスの原因はバックスピン(サイドスピン)と言えます。つまり、アウトサイドインを治す事ができると、右に行かなくなります。
アウトサイドインの修正方法として、3つお伝えしましょう。重心、インサイドバック、レスターンです。スイング中左脚つま先に重心を感じ、テークバックでは左わきを締めてインサイドバック、ダウンスイングでは、クラブを身体の近くに引きつけながら、体の開きを我慢します。腰を切りすぎることの弊害があるので、ご注意ください。
また、クラブ軌道はLow&Highです。外からくる動きでは、スライスを助長するので注意が必要です。
<セカンドショット以降の共通点とは?>
ミスの傾向がセカンドショット以降だとすると、この原因は地面からのショットにあります。ティーアップとそれ以外のショットでは、インパクトとスイング軌道、フェース角に一定の条件が必要となります。その条件とは、クラブが下から来すぎない事です。
軸の右倒れや、右肘回旋が多すぎると下から来やすくなり、右へプッシュします。
また、クラブを上から押さえつけようとすると、ヘッドが地面にささります。
インパクトで手元がボール方向に出すぎると、ネックに当たり易くなります。以上、ご注意ください!
<100ヤード以内が攻略できないと、+2を減らすことはできない>
全てのショットで完璧なショットを打つ必要はありません。けれども、確実に乗せておかなければならないショットがあるとしたら、バンカーショットやグリーン周辺からのアプローチと言えます。寄せる事は難しくても、乗せることは難しくない。結果に集中するのではなく、その過程に集中すべきである。バンカーではグリップを柔らかくして、バンスが走り易くします。アプローチでは、左脚荷重をキープして、右手の角度を維持します。練習を重ねていきましょう。
<パターのミスもその中身が大切です>
ロングパットやショートパットに置いて、ショート、オーバー、右、左へのミスが起こります。ここを修正していきましょう。ロングパットは距離感を、ショートパットは方向性を見て行きます。両方に共通しているのはフェースコントロールです。インパクトでのフェースターンをいかに抑えて行く事が出来るかが、ポイントです。その上では、アドレスやグリップで工夫を行う事をお勧めします。距離感は順手が合いやすく、方向性はクロスハンドや、クロウグリップが良いとされています。ご参考までに。
<バンカーからの2回、防ぐ方法は?>
プロでも嫌がるのが距離のあるバンカーショットです。ここは、勇気が試される一番難しい状況と言えます。アマチュアの皆さんが2回以上打たないようにするには、長いバンカーに入れない事です。絶対にいれてはいけません。ロングホールでは2打目からの攻略を防ぐために、グリーン手前30~60ヤード付近にバンカーを配置しています。これにより、ツーオンを避け、レイアップさせたいのです。ここを見つけて、安全にゲームを組み立てていきましょう。
<3枚あれば、苦手克服は十分です>
ビックスコアは必ず傾向があります。何時、どのようにして起きてしまうかを知ることにより、次回以降に修正することができます。朝一番、後続組が見ている中でのスタートは緊張して必ずミスしてしまう。
後半になると、ダフリやトップが多発してしまう等のミスは、ゴルファーなら誰でも経験する事項です。ここを解消してこそ、良いスコアに通じます。スタートホールの緊張回避のポイントは、意識をどこに置くかです。周囲に眼を向けるのがアベレージゴルファー、目標に意識を向けるのが上級者、ボーと唯、打つことだけに集中しているのが強いゴルファーです。結果を気にするから、焦りや不安が避けられないのです。その行為自体に無機質に臨む。
以前、クライアント様とのラウンドレッスン中に、質問がありました。
「小暮プロはゴルフが楽しいですか?」
正直、ドキッとしました。さすが弁護士さん。洞察力が素晴らしいです。
感情を心の外に置き、その行為自体に自分自身を同化させる行為は、スペシャリストの特徴です。外側からは、無表情に見えるそうです。
その行為から一切の感情を切り離す瞬間がある様です。例えば、テレビで目にするツアー初優勝の瞬間。コメントを求められた選手が「未だ、実感がわかないです」とは、この戦いを行った先に辿り着いたとも言えます。
話は戻しまして、もちろん技術的な改善も大切です(笑)。一緒に練習を重ねていきましょう!!